コの業界のオヤジ談義

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日本のソフトウェア産業がいつまでもダメな理由

ソフトウェア産業に携わる、あるいはこれから携わろうとしている若い人にお勧めできる1冊といえる。会社の経営者・中間管理職・ベテランエンジニア・新人エンジニアなどさまざまな視点から問題を提起しており、ソフトウェア産業で働く上での問題を多面的に考えるいい契機になるだろう。
また、話の進め方がいかにもコの業界のオヤジくさい。ソフトウェア会社の飲み会ともなれば、会社の中高年層の人から本書のような愚痴をきっと聞かされることだろう。そういうときの免疫を付けるための本としてきっと有益だろう・・・か。
よくある話、多くの人が考えていること、を整理してまとめたところに本書の価値はあるのかもしれない。

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「信頼」と「安心」

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日本の「安心」はなぜ、消えたのか―社会心理学から見た現代日本の問題点

「安心」と「信頼」をキーワードにした社会論、または日本社会論。頷ける部分が非常に多い本だった。

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コーヒーもう一杯 IV

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コーヒーもう一杯 IV (ビームコミックス)

続きがどうしても読みたいとか、手に汗を握る、とかそういう漫画ではないけど、出ればついつい買ってしまう漫画。切なくて、ちょっと不思議で、洒落ていて、暖かい。そういう独特の雰囲気に浸れる。もっとも私の場合、コーヒーより紅茶の方が好きなので、紅茶をともに読むことになるのだが。

戦後日本経済史

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戦後日本経済史 (新潮選書)

『超整理法』などのベストセラーで知られる野口悠紀雄の、戦後経済史概説書。

キーワードは、この人の長年の主張である「1940年体制」。あるいは、「日本は戦後、じつは社会主義体制だった」とでもいうべき内容である。戦後の復興も、高度経済成長も、石油ショックを乗り切ったのも、バブルとその崩壊も、1940年頃に準備・構築された戦時経済体制ゆえに起きたことだというのだ。日本は敗戦とその後のGHQ統治・民主化によってまったく違う国になった、という「常識」とはまったく違う視座である。

この本は、ちょうど明治・大正期に日本の資本主義を確立した渋沢栄一のことを考えたあとに読んでいた。そのため、次のような新しい史観が浮かんできた。

明治・大正期に成長した日本の資本主義は、世界恐慌などがあった1930年代(昭和のはじめ。ちなみに、渋沢が91歳で亡くなったのは1931年)に行き詰まり、その結果として1940年代にかけて新しい経済体制(戦時経済体制)が確立された。この経済体制は基本的に現在まで続いている・・・

こうした戦時経済体制についてどのように考えたらよいか?問題なのは、この体制の下では独創性が育たないということである。IT革命によって分散型情報システムが実現した時代にあっては、このことは大いに不利になる。なるほど・・・そうした国で、個人はどう生きるべきなのだろう、と考えさせられる。

もっともこの本では「個人の自由意思など、蟷螂の斧と考えざるを得ない」とも書いている。魅力的な議論に満ちたこの著作の中で、この部分にだけは強く抗〈あらが〉いたい、と思う。

渋沢史料館

3/29、東京都王子にある渋沢史料館に行ってきた。桜の名所である飛鳥山の一角。ちょうど桜も満開で、いい時季に訪れることができた。

渋沢栄一。明治時代を代表する人物としては、例えば、伊藤博文や山県有朋などといった政治家や森鴎外・夏目漱石などの文豪が思い浮かぶ。だけど、「資本主義」というキーワードを考えると、この人こそ明治・大正を代表する人物なのかもしれない。

渋沢は日頃、「道徳経済合一説」を唱えていた。これは、生産殖利つまり金儲けと、仁義道徳は両立するという説であり、裏返していえば、「清く貧しく」が人間の理想ではない、ということになる。こうした渋沢の思想は、マックス・ヴェーバープロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神を比較すると面白いかもしれない。また、慈善活動に熱心な点は、ウォーレン・バフェットと比較できるかもしれない。