8/30 鹿島対東京、悔しい引き分け

鹿島アントラーズ対FC東京

カシマスタジアムで観戦してきました。鹿島にとっては、悔しい引き分けでした。

前節での植田・遠藤・小笠原の出場停止を受け、だれが出場するかが注目されたゲーム。

センターバック植田の代わりに山村、ボランチ小笠原の代わりに梅鉢が先発出場。
山村は今季初、梅鉢は5/6の第12節名古屋戦以来2回目の先発出場でした。
また、2列目には5試合連続出場だった中村に代わり、新加入のジョルジ・ワグネルが入りました。

一方、FC東京ではFWの武藤に注目が集まります。

前半は、鹿島のペース。

土居の10分の得点は、ディフェンスラインをタイミングよく抜け出してから、西からの長いクロスをトラップし、GK権田の股間を抜くキックを打ったもの。技ありのプレーでした。

土居ならこれくらいは当然だよ、と思えることが一番の幸せかも。

ここ数試合、自らゴールを決めるよりもほかの選手の黒子に徹していた土居選手。
リーグ戦では、4/26の広島戦以来という久しぶりの得点でした。今後はこういうシーンをどんどん見たいです。

曽ヶ端のパントキックからダヴィがシュートを決めた2点目も、ダヴィらしいゴールでした。

そして、前半で目をひいたのは梅鉢。象徴的なのは、23分。

自陣で鋭いダッシュによってボールをインターセプトすると、
そのままドリブルでボールを持ち上がり、フリーのカイオへパス。

カイオのシュートが権田に止められて得点にこそなりませんでしたが、
梅鉢選手の積極性やスピードといった特長がよくわかるプレーでした。

こうしたスペクタクルな展開の試合は、後半に入ると一転します。

まずは後半3分、山村と武藤とのペナルティエリア内のマッチアップで
ファウルがあったということで、FC東京にPKが与えられます。

このシーン、確かに山村の足が武藤にあたっているのですが、故意とは思えないですし、微妙な判定のような気もします。

スカパー解説の羽中田昌氏は、

足があたっているようには見えるんですけど、アントラーズにとっては厳しいジャッジにも見えますね

とのこと。

とはいえ山村のプレーは、軽率だったし、武藤のスピードに対応しきれていなかったのも事実。

山村と武藤のマッチアップでは、次のようなプレーもあり、山村が苦戦しているようでした。

  • 02分 ペナルティエリアの外でドリブルする武藤を山村が押し倒し、ファウル判定。FK
  • 25分 山村の対応が遅れ、武藤がシュート。曽ヶ端キャッチ
  • 32分 武藤、山村とドリブルで入れ替わる。カバーした昌子が対応して止める
  • 40分 武藤がクロスをいれ、梅鉢がクリア
  • 56分 マッチアップから、コーナーキックへ
  • 58分 マッチアップから武藤のシュート。シュートの力なく、曽ヶ端がキャッチ

PKはエドゥが決め、スコアは2対1。

強いチームであればこのあと何事もなく時計を進めて勝ちきれるのですが、
今のアントラーズ、特に小笠原などの主力選手を書いている状態ではむつかしいのかもしれません。

状況をさらにむつかしくしていたのは、本日抜擢された梅鉢とジョルジ・ワグネル。
梅鉢は後半に入って運動量が落ちているし、ジョルジ・ワグネルもボールをキープできません。

そうした状況で、62分に梅鉢から青木、66分にジョルジ・ワグネルから杉本へと交代カードが切られます。

しかし、70分の青木の退場で状況はさらに悪い方向へ。
青木のスライディングがエドゥの足にあたり、1発レッド。
慌てる場面でもなかったし、もったいないプレーでした。

前節のFC東京対浦和戦では、浦和の森脇がタックルをした結果、FC東京の平山が全治3ヶ月という大けがをしています。
しかもこのプレーでは、大けがにつながる危険なプレーをした森脇はノーファウルの判定でした。
そうした事故の影が、この判定に微妙な影響を及ぼしていたのかもしれません。

ここからのアントラーズは、守備中心へ。

73分にカイオに代わって守備的MFの位置に入った中田が中盤を落ち着かせます。
結果論で言えば、梅鉢に代わって投入するのは中田だったのかもしれません。

守備中心とはいえ、土居やダヴィなどを中心に時折可能性を感じる攻撃を見せますし、FC東京の決定機もあまりなかったと思います。

しかし、試合終了が見えてきた87分、思わぬプレーがありました。

徳永が前線へ送ったボールは、途中出場した中島のヒールパスでゴール正面へ。
山村は、FC東京の武藤と渡辺よりも一瞬先にボールに追いつき、そのままGK曽ヶ端へバックパス。
しかし、このボールを曽ヶ端が処理できず、はじいたところを武藤にゴールを決められてしまいます。

山村が試合後、

ソガ(曽ヶ端)さんにボールを流そう(註 「渡そう」の誤り?)と思って流したけれど、自分がクリアすればよかったと思います。自分で勝手に判断してしまってキーパーが取れるかなと思ってああいうプレーになってしまった。

コメントしているように、シンプルにクリアしていれば防げた失点でした。

このあとは試合終了まで両チーム得点なくドローへ。
2点差を追いつかれたこと、また、失点自体も防げるものだったことで、鹿島にとって悔しい試合となりました。

梅鉢

鹿島にとってこの試合の収穫は、梅鉢が今後を期待させるよいプレーを見せたことだと思います。

いままでは、同期の柴崎・昌子・土居においていかれた感じのあった梅鉢。

前回先発起用された第12節名古屋戦(5/6)では早い段階でイエローカードをもらい、
前半途中の41分で交代させられるという屈辱を味わっています。

こうした前半途中交代の屈辱が初めてではなく、リーグ戦で3回も繰り返されていたのでした。

それだけに今回の梅鉢起用は不安に感じるファンも多かったと思います。
しかし、今日の前半戦の出来は、そうした不安を消して余りあるものでした。

課題は、90分間走り続け、安定したプレーを続けること。
関大一高で「月まで走れ」を実践してきた梅鉢ならば、きっと達成できる課題でしょう。

次節以降は小笠原が帰ってくるので出番が少なくなりそうです。
でも、次の機会にはきっとさらによいプレーを見せてくれるでしょう。楽しみです。

ジョルジ・ワグネルとプレースキック

本日初出場のジョルジ・ワグネルは、チームにフィットしていない感じでした。

守備への意識やまわりを使おうという意図は感じられたのですが、
運動量が少なく、守備ではボールを奪いきれず、パスも正確さを欠いていました。

終盤にボランチとしてルイス・アルベルトを使えなかったことと相まって、
ジョルジ・ワグネルの起用は失敗だったかもしれません。

それでも起用されたのは、小笠原と遠藤の欠場で、フリーキックやコーナーキックなどの
プレースキックを蹴れる選手がいなかったという事情があったのだと思います。

このあたり、土居や梅鉢はプレースキックを蹴れないかな、練習すればうまくなりそうなのに、と思います。

山村

昨年センターバックとしてレギュラーの座をつかみながらも、第22節のこの日が本年度初先発となった山村。

昌子と植田の抜擢の影に隠れてレギュラーの座を失うかたちとなり、ともすれば理不尽な選手起用ともみなされてきました。

しかし、今日の試合で山村の課題がはっきりしました。

  • 失点につながる危険なプレーがときどきある
  • 武藤のようなスピードのある選手への対応

結果として、山村が出場した試合では、レギュラーとして出場していた昨年も含め、高い確率で2失点しています。
これでは、攻撃陣が強力とはいっても、勝ち続けて優勝するのはかなり厳しいです。

厳しい立場になりましたが、こうした課題を乗り越えて再びレギュラーの座をつかんで欲しいと思います。
課題がはっきりしたことは、きっと今後の糧となることでしょう。

ちょっと気になったのは、試合後のコメント

しっかり反省して、また出場することがあったら、この分までチームに貢献したい。

「また出場することがあったら」ではなく、自ら出場する機会をたぐり寄せるようなアピールをして欲しいな、と思いました。

この試合で退場となった青木とU21に招集された植田が出場できないため、次節の大宮戦でも山村の力が必要になりそう。
ぜひ無失点に抑え、結果を出してほしいです。